- 投稿 2017/08/26
- アクアリウムでの裏技・テクニック
ここでは、セット直後から水槽を立ち上げるまでと、立ち上がってから、レッドビーシュリンブを入れるまでの水質変化の経過や、どのような事をしたか、どのような機材を使えばいいかをレポートします。
(45cm水槽に底面ろ過をセット)
◎パイロットフィッシュなしで水槽立ち上げの添加物や検査項目・注意点など
○添加物 : 水槽セット時~立ち上がってからも継続添加
・有機物である餌
冷凍フレッシュ赤虫 毎日10匹程度・冷凍ミジンコ 毎日30~50匹程度
テトラ コリドラス 2日に1回1個・テトラ プレコ 2日に1回1個
小型熱帯魚用の顆粒状の餌毎日50粒程度
を入れ、数日でアンモニアが発生すると、その後亜硝酸塩に硝化バクテリアによって変化しますので、アンモニアは検査していません。
立ち上がってからは飼育量の増減によって餌の量は変える。
○水質の検査項目
検査項目は、毎日ではありませんが、亜硝酸塩、硝酸塩、総硬度(GH)、pH、水温です。
総硬度(GH)については、水槽立ち上げ時に絶対必要と言う事ではありませんが、飼育魚により軟水を好むものや硬水を好むものがいますので、調べる事をお勧めします。
初心者でも一度に6個の項目の水質検査が簡単にできる。
テトラテスト 6in1 試験紙(淡水用)水質検査試験紙
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【測定可能項目】
●ペーハー(pH:6.4~8.4)
●炭酸塩硬度(KH:0~20°dH)
●総硬度(GH:<3°dH~>16°dH)
●亜硝酸塩(NO2―:0~10mg/L)
●硝酸塩(NO3―:0~250mg/L)
●塩素(Cl2:0~3mg/L)
上記項目が一度に検査でき便利 ! !
※水道水のpHや総硬度は地域により違い、同じ場所でもpHは時期によっても変動します。
定期的に検査する事をお勧めします。
デジペーハー+標準液(校正液)2種セット 熱帯魚飼育等の水質検査に pH測定器
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この実験では、私の好きな底面ろ過で立ち上げますが、別の方法でも生物ろ過が十分出来るろ過方法であれば同様に出来ます。
底面濾過フィルター45cm用をセットし、川砂を敷いたら、砂が巻き上がらないように水を入れ、底面濾過フィルターをエアーポンプとエアーチューブでつなぎ作動させます。
流木を入れ、照明をリフトアップさせ点灯させると明るくなるので、後の作業がしやすい。
バクテリアの素を規定量添加し(本当は、バクテリアの素を使用したくなかったのですが、6月なので暑い夏が近く、部屋のやや高い位置にあり、少水量の水槽では高水温になるので、早く立ち上げたい為やむなく使用)、セット終了。
水草は後で入れます。
ニッソー バイオフィルター45(赤パケ) 45cm水槽用底面フィルター
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データを取るため始めたのが6月でしたので、水温上昇が予想される事から、水温も時々書いています。
※途中、いらない物を入れてみたりしていますが、パイロットフィッシュなしで水槽立ち上げには、ほとんど関係ありません。
◎水槽が立ち上がり水ができるまでの水質データなど
立ち上げ経過データ
セット完了後
亜硝酸塩0.3mg/ℓ未満、硝酸塩0mg/ℓ、総硬度(GH)3、PH7.4、水温25℃
PH7.4、水温26℃
亜硝酸塩0.3mg/ℓ未満、pH7.4
しばらく、亜硝酸塩が上昇しないので、少しの間データ取りなし
亜硝酸塩0.6mg/ℓ、pH7.4
この辺りから、亜硝酸塩が増加(1~2日前から増え始めたと思われます)
添加している餌が残り、ゴミが溜まりやすくなるので、物理ろ過であるスポンジフィルターを取り付け、稼動を始めました。
後で考えてみると、この時点で物理ろ過の必要はなく、生体を入れてからの方がいいと思います。
(物理ろ過のスポンジフィルターを設置)
テトラ ツインブリラントフィルター
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硝化バクテリアは好気性の為、酸素を必要とするので、酸素を水の中に溶け込ませるため細かい泡のエアレーションで酸素を供給開始。
硝化バクテリアの事を考えれば、暑い時期は最初からエアレーションをした方がいいです。
いぶきエアストーン セラミックエアストーン 直径23×100 #100
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予定していた水草を水槽にセットしました。
水槽立ち上げのセット時に入れていた流木に、ミクロソリウムを活着させ、別水槽のウイローモス付き流木の小さめのものを導入しました。
器具類が目立たないように、鑑賞という事を考え、別水槽のアメリカン・スプライトを左に植え、左奥のスポンジフィルターがあまり見えないようにしました。
立ち上げ初期の水の濁りはかなり取れたんですが、流木のアクの色が出て水の色がやや黄色くなってきました。
流木のアク抜きが十分でなかったようですが、初めて水槽へ導入する場合、かなり鍋で煮ても多少アクが出ます。
(水草導入)
亜硝酸塩1.0mg/ℓ、GH3、pH7.3
立ち上がってからのレッドビーシュリンブに与える予定の量より多めに餌を投入しているので、亜硝酸がどんどん上昇しています。
硝化バクテリアが、活発に増殖している証拠です。
元のpHがやや高めなので、前に使用していたブラックピート2袋をPHを下げる為入れてみました。
1回使用済みなので、効果はあまり期待しない事にします。
立ち上げ途中に、ブラックピートは水槽立ち上げに関係ないので、入れなくてもいいです。
亜硝酸塩2.0mg/ℓ、pH7.3
流木とブラックピートのため、水の色はかなり黄色くなりました。
亜硝酸塩が上昇し、水がかなり透明になってきました。
亜硝酸塩3.3mg/ℓ以上、pH7.2、水温27.5℃
生体が入っていてこれだけ亜硝酸塩が増えると、かなり☆になってしまうので、早めに亜硝酸が少ない時期に換水する必要がありますが、パイロットフィッシュを入れてないので、このまま換水・水換えなしで亜硝酸が下がるまで、餌を入れるのと水質検査だけです。
エビ類はウイローモスが沢山あった方がいいので、水槽の前景に丸めて入れました。
(水が透明になっても亜硝酸塩は大量にあります)
亜硝酸塩0.8mg/ℓ、pH7.2、水温27℃
亜硝酸塩は、ずいぶん減ってきました、あと1~2日程度でなくなる見込みです。
亜硝酸塩0.3mg/ℓ~0/ℓ、GH3、硝酸塩5mg/ℓ、pH7.2、水温27℃
硝酸塩が発生し始め、まだ微妙に亜硝酸があるのでもう少しといったところでしょう。
流木とブラックピートが入っているので、ブラックウォーターを入れたような色の水槽水になっています。
ブラックピートを使用してのpH降下は期待出来そうにないので、水槽水茶色くなるので2袋共取り出し、色抜きのため吸着ろ過用の活性炭を2袋入れました。
※水槽立ち上げに、ブラックピートや活性炭は、必要ありません。
(左:亜硝酸塩検査・右:硝酸塩検査)
(水がかなり茶色になった)
亜硝酸塩0.3mg/ℓ未満、pH7.2、水温26.5℃
21日目で、有機物→アンモニア→亜硝酸塩→硝酸塩へと変化させていく硝化バクテリアがじゅうぶんに働いて、水槽の立ち上げが出来、飼育水ができました。
亜硝酸塩が、ほぼ無くなりましたので、目的のレッドビーシュリンブを導入したいと思いますが、全滅回避の為一度に導入せず別水槽にいたレッドビーシュリンブ14匹を入れます。
レッドビーシュリンブは、水質の変化に敏感なので、点適法で2時間かけて水合わせを行ないました。
(点適法での水あわせ)
ゆっくりとした水合わせ中でも、レッドビーシュリンブの多数が茶色くなってしまいました。
早く水槽環境に慣れ、元の赤色になり、早く繁殖し、無事にこの夏を乗り切ってほしいところです。
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今のところこのパイロットフィッシュなしでの立ち上げ水槽は28℃を超えていませんが、念のため冷却ファンを取り付け、蛍光灯のタイマーに連動させます。
活性炭のお蔭で、水の色もほぼ無色になり、ここまででレッドビーシュリンブの導入まで行ないました。
立ち上げ完了
これで、パイロットフィッシュなしでの水槽立ち上げが、完了した事になります。
今後は、レッドビーシュリンブを倍増させます。
別に、レッドビーシュリンブでなくても、パイロットフィッシュなしでの水槽立ち上げでなくても、亜硝酸塩が検出されなくなり、硝酸塩が出始めた時点で、あなたの飼いたい飼育魚を少しずつ入れるようにし、そして餌を急激に増やす事など、急激に有機物を増やさなければ、また亜硝酸塩が上昇する事は、ほぼありません。
但し、水槽の中に有機物(例えば、ろ過器・ろ過槽・底砂などのろ過材に残る汚れ等)を溜め込むと、なにかの環境変化で、アンモニアや亜硝酸塩が出る事がありますので、普段からのメンテナンスや掃除を怠らないようにしましょう。
上記の内容は、2004年6月~7月に取ったデータであり、分かりやすく書き直しました。
主にデータ的な内容は、
私のホームページ 秘密の小部屋
実験No.3 パイロット・フィッシュ無しでCRS水槽立ち上げ 新規セット水槽へCRS導入まで
上記「実験No.3 パイロット・フィッシュ無しでCRS水槽立ち上げ 新規セット水槽へCRS導入まで」のデータをもとに、分かりやすいように書いたものです。
しばらくの間は、この私のホームページ 秘密の小部屋を残そうと思っていますが、いつまで残しておくか分かりません。
パイロットフィッシュとはなにか、水槽立ち上げ時の注意、水槽のセット、パイロットフィッシュを入れない水槽の立ち上げ方や、セット時の水槽環境については、下記リンクからご覧ください。
パイロットフィッシュなしで水槽を立ち上げる方法Vol.1セット編
水槽立ち上げ後、生体導入してからの経過については、下記リンクからご覧ください。
パイロットフィッシュなしで水槽立ち上げVol.3生体導入後経過